
中小企業の親族内承継を支えてきた「事業承継税制」が、大きな転換点を迎えようとしています。
8月13日付の日刊工業新聞によると、
経済産業省・中小企業庁による「中小企業の親族内承継に関する検討会」が報告書案をまとめ、
2027年度の税制改正要望に本税制の見直しを盛り込む方針とのことです。
今回の見直しにおける最大の論点は、
政府が「相続発生に伴う承継」から「健在な経営者のもとでの承継」へ軸足を移そうとしていることです。
今回は、現在検討されている事業承継税制の見直しと、その背景について解説します。
1.「事業承継税制」とは?
中小企業のオーナー経営者が後継者に自社株式を渡す場合、大きな問題になるのが贈与税や相続税です。
業績が好調であったり、内部留保が潤沢な会社では、
非上場企業でも自社株の評価額が数億円に達することが珍しくありません。
<参考記事>
baton-consulting.hatenablog.combaton-consulting.hatenablog.com
しかし、株式の評価額が高くても、経営権譲渡に伴う納税資金が後継者の手元にあるわけではありません。
そこで、「一定の要件」を満たした中小企業を対象に、
後継者が取得した非上場株式にかかる贈与や相続に伴う納税を猶予するのが、
いわゆる「事業承継税制」です。
<参考記事>
baton-consulting.hatenablog.com
現在の制度には、「一般措置」と、
適用期間が限定されている「特例措置」があります。
一般措置では、猶予対象となる株式は「総株式数の最大3分の2まで」※
猶予割合は「贈与税100%・相続税80%」です。
<※ 後継者に3分の2を超える株式を承継させること自体は可能です。一般措置では3分の2を超える部分について納税猶予の対象にならないことにご留意ください。>
これに対し、「特例措置」では猶予対象の株式数に上限が無く、
「贈与税・相続税とも100%」が猶予されます。・・・続きはブログで!


