
「そろそろ事業承継について考えないとなぁ・・」
そう思ったとき、多くの経営者が最初に直面するのが、
「誰に相談するのがよいか?」というお悩みです。
税理士・ 弁護士・ 金融機関
M&A仲介会社・ FA(ファイナンシャルアドバイザー)・ 事業承継士
事業承継に関わる専門家は数多く存在します。
しかし、それぞれ立場も役割も異なるため、
相談相手によって提案される結論が変わることも珍しくありません。
税理士に相談すれば、株価対策の話になりやすく、
M&A仲介会社に相談すればM&Aのメリットについて説明を受けるでしょう。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
しかし、本来経営者が考えるべきことは、
「自社にとって最適な事業承継とは何か」
「最も重視する要素は何なのか』
ということです。
会社の更なる発展なのか?
経営者のハッピー・リタイアなのか?
子どもへの継承が重要なのか?
従業員やステークホルダーを守ることか?
ご自身にとっては、いずれも重要かもしれませんが、
優先順位を付けながら、取捨選択せざるを得ないケースもあります。
今回は、事業承継に関わる専門家の違いを整理しながら、
自社に合った相談先の選び方について解説します。
1.事業承継の選択肢は一つではない
主な事業承継の選択肢としては、
- 親族内承継
- 従業員承継
- M&A(第三者承継)
があります。
さらに、
- 当面は現状維持
- 計画的な廃業
も経営判断としては十分にあり得る選択肢です。
つまり、本来のテーマは、「どの承継方法が最も自社に適しているか」です。
ところが、多くの経営者にありがちなのは
最初に相談した専門家の得意分野に引っ張られるという現象です。
だからこそ、まずは各専門家の役割を理解しておくことがとても重要になります。
2.税理士・弁護士・金融機関の役割
1)税理士
事業承継において、最も身近な相談相手は「税理士」でしょう。
税理士は、主に
- 自社株評価
- 相続税対策
- 贈与税対策
- 組織再編
などに強みがあります。
特に非上場企業では、自社株評価額が想像以上に高くなっているケースも少なくありません。
<参考記事>
baton-consulting.hatenablog.com
そのため、株価対策や相続税対策は事業承継の重要なテーマです。
ただ、その一方で、税理士は「税務の専門家」です。
後継者育成や経営承継、M&A実務、家族間の感情調整まで得意としているとは限りません。
2)弁護士
弁護士は、一般的に
- 株主や親族間の紛争の防止や解決
- 相続時のトラブルの対応
- 法務リスク対策
などを得意としています。
親族間・株主間での利害対立や、株式の帰属先が争われたりするケースでは欠かせない存在です。
3)金融機関
銀行や信用金庫などの場合、
- 事業承継に必要な資金の融資
- M&A候補先の紹介
- 取引先ネットワークの活用
などに強みがあります。
ただし、必ずしも事業承継全体を俯瞰して助言する立場ではありません。
つまり、いずれも重要な専門家ですが、
事業承継全体の方向性を決める役割とは少し異なる
という点は理解しておく必要があります。
3.M&A仲介会社とは
近年、マス媒体でも露出が増えていることもあって、
M&A仲介会社の知名度は急速に高まりました。
M&A仲介会社の主な役割は、
売り手企業と買い手企業をマッチングし、成約まで支援すること
です。
買い手候補の探索から条件交渉、契約締結までをサポートするため、
- 後継者がいない
- M&Aを前提に考えている
- 早期に譲渡したい
という企業にとっては非常に有力な選択肢になります。
その一方で、留意しておきたいのが「利益相反」の問題です。
仲介会社の多くは、
「売り手と買い手の双方から報酬を受け取るビジネスモデル」を重視しています。
そのため、
売主のメリットである「できるだけ高く売ること」よりも「取引自体を早期に成立させること」が優先されやすい
という指摘があります。・・・続きはブログで!


