
現在、国税庁の有識者会議において、
「取引相場のない株式(いわゆる非上場株式)」の
相続税・贈与税評価ルールの見直し議論が始まっています。
中小企業の経営者にとって、自社株評価は事業承継の成否を左右する、とても重要なテーマです。
特に、
- 「株価が高すぎて子どもに承継できない」
- 「相続税負担が重すぎる」
- 「事業承継税制を使うべきか迷っている」
- 「たくさん不動産を持っているので影響が気になる」
という悩みを持つ経営者にとって、今回の見直しは要注目です。
もっとも、現時点では「有識者会議での検討段階」のため、具体的な改正内容については不明です。
ただ、これまで指摘されてきた論点を整理することで、
「将来どのような会社が影響を受ける可能性があるのか」をある程度想定することは可能です。
今回は、現在議論されている論点について、
事業承継の実務という視点から整理してみたいと思います。
なぜ自社株評価方式の見直しが始まったのか?
現在の非上場株式の評価に際しては、
- 類似業種比準方式
- 純資産価額方式
企業の規模等に応じて上記いずれかを選択する、
もしくはこれら2つを組み合わせて算定するルールが定められてます。
その結果、
大会社になるほど「類似業種比準方式」
小規模な会社ほど「純資産価額方式」
の割合が高くなっています。
しかし国税庁は、
「類似業種比準価額方式が、純資産価額方式に比べて極端に評価額が低い」
ことを問題視しています。
実際、有識者会議の資料によると、
類似業種比準価額の中央値は純資産価額の約27%しかないとの分析結果が紹介されています。
つまり、
「本来100の価値がある会社が、25〜30程度で評価されているケースが多い」
ということです。
そのため、
「本来の企業価値と相続税評価額が大きく乖離するケースが生じている」
という問題意識が高まっているのです。
一方、国としても、
- 中小企業の円滑な事業承継
- 地域経済の維持・発展
- 人材雇用の維持・増加
を重視しており、単純に「増税方向」だけを目指しているわけではありません。
つまり今回の議論は、
「公平な課税」と「事業承継の促進」の2つのバランスをどう取るのか
という問題でもあるのです。・・・続きはブログで!


