中小企業の事業承継において、
大きな壁となるのが「自社株の相続税・贈与税」です。
特に業績が安定的に良好なほど、自社株の評価額が高くなるため、
後継者にとって大きな負担になり、事業承継の障害になりがちです。
<参考記事>
こうした中小企業の株価問題に絡んだ対策の「テッパン」とされているのが、
いわゆる事業承継税制の目玉である
「非上場株式等に係る贈与税・相続税の納税猶予制度」です。
この制度(特例措置)を活用し、一定の条件を満たし続ければ、
自社株にかかる相続税・贈与税の納税が全額「猶予」されるだけでなく、
最終的には「免除」される可能性もあります。
ただ、簡単に税金が「免除」されるわけではありません。
納税が「免除」されるには、原則として
「後継者が次の世代にバトンタッチ(あるいは死亡)するまで)」
継続して「一定の要件」を満たし続けなければなりません。
そのため、長期的な視点に立って慎重に検討することが必要です。
<参考記事>
また、100%納税を猶予される「特例措置」を受けるには、
相続・贈与の実行期限(2027年12月31日まで)だけでなく、
2027年9月末までに各都道府県に「特例承継計画」を提出しなくてはならない
という重要な要件も頭に入れておく必要があります。
<参考記事>
ただ、この制度の詳細について十分に理解しないまま利用した結果、
- 将来の経営の自由度を失った
- 株式が分散してしまった
- 後継者が身動きできなくなった
- 将来のM&Aが難しくなった
といった問題が生じるケースもあります。
たしかに、事業承継税制は魅力的な制度に見えますが、
その効用の本質を見極めたうえで「どのように使うか」を検討することが
極めて重要になります。
今回は、事業承継の実務に携わる立場から、
本制度を最大限活用するために押さえておくべき
6つのポイントを解説します。

1.時間を味方につける
事業承継は、早めの準備が重要です。
しかし、「急いで株を移転する」ことが必ずしも正解とは限りません。
なぜなら、自社株の評価額は会社の状況によって大きく変化するからです。
例えば、
- 利益の増加
- 内部留保の蓄積
- 不動産価格の上昇
- 借入金の減少
などによって、株価が大きく上昇することがあります。
逆に言えば、適切なタイミングを見極めれば、
より低い評価額で承継できる可能性もあります。
実際に、
- 借入返済後に純資産が増加し、株価が急騰した
- 遊休不動産の売却益によって評価額が大幅に上昇した
というケースは珍しくありません。・・・続きはブログで!


