近年、「後継者がいるのに承継できない」というご相談が増えています。
その大きな原因が、「株式の購入資金の不足」であることが少なくありません。
親族外の承継、とくに従業員による承継では、
- 後継者自身に手元資金が少ない
- 現経営者の個人保証を引き継げない
- メインバンクが融資に慎重
という「資金問題の三重苦」に陥りやすいです。
そうした中、有望な後継者候補がいるにもかかわらず、資金面の問題から事業承継を実現できない中小企業を投資対象とした、野村HD・伊藤忠商事・日本M&Aセンター等による「内部承継プラットフォーム投資事業有限責任組合」の設立が注目を集めています。
今回は、この新たなスキームの本質とメリット、またそこに潜んでいるリスクを整理しながら、「身の丈に合った資本政策」について考えてみます。
大手資本が「中小企業の事業承継」に参入する狙い
日本M&AセンターHD、中小企業内の役職員への事業承継を目的として設立された「内部承継プラットフォーム投資事業有限責任組合」に参画
このファンドは、従来の「数年で株式を売却し、キャピタルゲインを獲得する」ようなPEF(プライベート・エクイティ・ファンド)とは異なり、「承継した従業員が最終的にオーナーになるまでの長期的なエクイティ出資」です。
①ファンドによる株式取得
後継者(役職員)には株式取得ための資金がないため、当該ファンドが経営者(現オーナー)から株式の過半数(または全部)を買い取ります。
これによって、現オーナーは創業者利益を確保することができます。
②後継者への段階的な譲渡
経営を引き継いだ後継者は、自らの役員報酬などを原資に、ファンドから少しずつ株式を買い戻していきます。
③約20年の長期にわたる出資継続
通常のファンドは3〜5年で保有株式を売却しますが、このファンドは2045年まで(約20年間)という非常に長い期間を設定しています。・・・続きはブログで!


